欧風薬膳カレー・冷凍カレーに使用するスパイス　その⑰ 「唐辛子」

唐辛子はナス科の植物で、夏期になると白い花をつけ、その後に実がなります。

唐辛子の品種は数百種類あると言われているそうですが、自生する力が高く強いため、生育中に新品種が生まれやすいのだそうです。そのため今後も品種が増えていく可能性が高いそうです。

原産地は主に中央アメリカ・南アメリカです。

歴史が古いスパイスの中で、1番古いスパイスを挙げるとすると唐辛子だそうです。

唐辛子が存在していたもっとも古い証拠は、ペルーの先住民の遺跡内に唐辛子の一部が発見されたことです。
唐辛子が栽培されるようになったのは紀元前5千年前、南米の部族によって栽培されていたそうです。

南米から世界中に唐辛子が広まったきっかけは、アメリカ大陸を発見したイタリアの冒険家、クリストファー・コロンブスが唐辛子をスペインに持ち帰ったことが始まりです。

後述しますが、唐辛子には様々な効果があるため、料理用というより薬として考え扱われていたようです。特有の辛みは黒コショウの代用とされていた記録もあるようです。
日本への伝来は16世紀半ば、日本の土地にも根付き「鷹の爪」など日本で生まれた品種も数多くあります。【例・栃木県大田原市　三鷹唐辛子】

唐辛子には品種によって色・大きさ・風味などが異なります。数多くある唐辛子の中から、代表的な唐辛子をご紹介いたします。

【ハラペーニョ】🔥
果肉の厚い青唐辛子。
メキシコ原産。メキシコ料理には欠かせません。
辛味・・・程よい辛味がある。
長さ・・・6センチほど。

【鷹の爪】🔥🔥
細長く先が尖った形状。
天に向かって実がなるタイプもある。国産。
辛味・・・ハラペーニョより辛味が強い。
長さ・・・3センチほど。

【ブリッキーヌ】🔥🔥🔥
鷹の爪に似ている形状。
タイが原産。タイ料理に欠かせない。
辛味・・・鷹の爪より辛みが強い。
長さ・・・2～3センチで小粒。

【ハバネロ】🔥🔥🔥🔥
ころんとした丸みのある形状。
黄・赤・橙など様々な色がある。
辛味・・・ギネスブックに登録されたこともあるくらい辛味が非常に強く、爽やかでフルーティーな香りもある。
長さ・・・３～６センチほど。

【ブート・ジョロキア】🔥🔥🔥🔥🔥
ピーマンに似た形状。しわが寄っている。
辛味・・・ギネスブックに登録されたこともあり、ハバネロより辛みが強い。
長さ・・・６～８センチほど。

【インフィニティ・チリ】🔥🔥🔥🔥🔥🔥
イギリスで偶然的に生まれたと言われる唐辛子。
しわが寄っている。
辛味・・・ギネスブックに登録されたこともあり、ブートジョロキアより辛味が強い。
長さ…6センチほど。

唐辛子にはビタミンⅭが豊富で、ニキビなどの美容面に良い効果が期待できるそうです。
そして何より、唐辛子と言えば、発汗作用が高いです。この作用で新陳代謝が上がり血行を良くします。
また、鮮やかな赤色と刺激的な辛味で食欲増進作用が上がります。その他、消化不良や筋肉疲労の改善などがあります。

【風味】
唐辛子には強い辛味がありますが、「甘トウガラシ」や「しし唐」などの甘口な種類もあります。

【利用方法】
唐辛子を加えることで旨味が増し、肉・魚料理から煮込み料理、カレー、ラーメン、パスタ、キムチなどありとあらゆる様々な料理に合います。
その他、少量であれば唐辛子入りチョコレートや、唐辛子入りクッキーなどピリッとした辛味をアクセントにしたスイーツ料理にも合います。
※胃腸や消化器官、粘膜に炎症がある場合は使用を中止しましょう。